2005年 04月 18日
暖かい春の日がつづく。日々つぎつぎと初見の生きものたちが姿をあらわす。それでもまだここまで目にしていたものは比較的小さめのものたちが多かった。だからフィールドを歩いていてもその気になって見なければ気がつかないものもいる。それがここにきてそれなりの大きさのものたちが活動を開始したようだ。
まずは朝に立ち寄った高畑の田んぼ。その上部の浅い水たまりにヒキガエルのヒモ状卵塊。アカガエルにつづいて今年初めて目にする。 部奈の林道沿いの芽吹いたエゾエノキをふと見れば、まさしく越冬を終えてこれから幹を登って行こうとするオオムラサキ幼虫を発見。けっこうなスピードでエッチラオッチラ登っていく。見つけたときには地上30センチのところにいたのだが、10分後にはそこから1メートル上に到達。結局地上2メートルといった高さにとりあえず静止した。同じ木の枝をチェックしたら、すでに糸で座をつくって張りついているゴマダラチョウ幼虫も2匹見つかった。ちゃんと芽吹きのタイミングに登っていくものなんだなあ。 林道脇のノイバラも出だしが早い。もうかなり葉が展開し、これから新しい茎を伸ばそうかという段階にある。ここにはすでに小さいものたち中心に集まっている。小さなハムシ、ゾウムシ、シャクガの幼虫、糸で巣をつくっているオビカレハの幼虫……そしてカシルリオトシブミまで見つかる。カシルリってこんなに早くあらわれるっけ?しかもノイバラに?と疑問がわいたが、この後も数匹見ているから偶然とは考えにくい。もう少し気をつけて見てみることにしよう。 夕方立ち寄った東伊那では、田んぼ脇のオーバハングした岩陰にキアシナガバチの女王がすでに巣を創設していた。そういえばここでは昨年の古巣を見ているし、数日前にはアシナガバチが飛ぶ姿も見ている。女王が外出するのを見届け、彼女がこしらえた一つ目の巣房をのぞけば、白く細長い卵が産みつけられていた。このくらいのサイズの生きものが本格的に活動開始したとなると、いよいよ新しいシーズンの開幕という気分が増した。
by narwhal2
| 2005-04-18 22:57
| ハチ目
|
ファン申請 |
||