2006年 04月 10日
うかつにも風邪をひいてしまっている。ノドがヒリヒリ、ハナがダーダー、気管支がガホガホで、それが一週間経ってもつづいている。この時期にやるべきことはつまっている。家で作業していても、気が急くだけでちっともはかどらず出来もよろしくない。このあたりのサクラはまだ咲いていないもの秒読み段階だ。春は始まりすでに進行している。たまらずフィールドに少し出てもやり残してきたことが気になってかんばしい成果はあがらず。悪循環な日が重なる。うーん、シーズンの始まり、こんなことではいかん。こっちの状況がどうあろうと生きものたちは待ってくれない。 ところで、春の木の花で好きなのを挙げよといわれたら、何を思い浮かべるだろう。僕はまず第一候補にキブシをあげる。アブラチャンも好きだけど、枯れ木色の林の中に突然あらわれる黄色いシャンデリアはやはり格別。そこで、キブシに集まる虫あつめ、からで始動。昼間に2回ほど一本のキブシの前で過ごす。 昼のキブシはそれなりににぎやかだ。ミツバチたちがその大半を占めている。彼らは忙しそうにやってきて、忙しく壺型の花をまわり、忙しく飛び去っていく。ここ大田切の川沿いに立つキブシではたしかめるかぎりセイヨウミツバチばかり。この近くに養蜂場があるからさもありなん、だ。他のハチも来ないかしらと目をこらしていたが、やはりミツバチのみ。 ときどきチョウたちも訪れる。テングチョウ、クジャクチョウ、ルリタテハ……。撮影のために網ですくおうとするのだけれど、久々の網使いがまったくもって下手くそで、この敏感な成虫越冬のチョウたちをむしろ追い払っているのと同じ状態で情けない。かろうじてテングチョウとクジャクチョウが撮影できたのみ。 昼のキブシで「へえー」と思ったのは一匹だけ来ていたガ。種類調べはできていないがどうやらマダラガの仲間のようだ。翅は地味な感じだが、胴が青みを帯びていてよく見るとハッとする。 体調は最悪だが、何はともあれ今シーズン開幕という感じだ。
by narwhal2
| 2006-04-10 12:51
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