2006年 05月 05日
午後になって近所の散歩コースを行く。マンションの植裁カエデにアブラムシがたくさん発生しており、それにアリやナミテントウがずいぶん集まっている。またあずまやの屋根裏にキアシナガバチの営巣も確認。現在4室だから昨日あたりからはじめたのだろうか。段丘斜面のエゴノキではエゴツルクビオトシブミが出ているのを確認する。一週間以上はあった今年の春の遅れだが、ここ数日の陽気でかなりコマ送りされた感じもする。 谷沿いを行き段丘を登り戻ってくる途中で、鉄塔ポイントが気になった。それは高さ数十メートルはある高圧電線の鉄塔の下がコンクリート打ちになっているところなのだが、ときどきみるとクルミ殻が散乱しているのだ。 それに気がついたのは何年も前になるが、鉄塔下のこのコンクリート上に何十というオニグルミの割れた殻が散らばっているのを見つけたときは、誰のしわざだろうと頭をひねったものだった。そのとき調べたところでは、カラスがこういうことをやることがあるのだということを知った。高い位置から落としたり、道路に落としたりして車にひかせるなんてものもいるらしかった。その行動を一度見てみたいと思いつつも、鉄塔下で何日も待ち伏せするほどの熱意はわかず、気がつくとクルミ片が散らばっているのに気づくということをくりかえすばかりだった。 それが、先月の20日のこと、今日のように夕方近く散歩しているときに偶然目撃した。この鉄塔からは少し離れた道路上。カラス(ハシボソと思われるがちゃんと確認できてない)がそこから何かくわえて飛び立った。くちばしにはさんだブツの大きさと形はまさにクルミ。これは見逃せない。カラスは斜めに舞い上がり、電柱よりも少し高い位置まで上がると……クルミをパッと落とした。クルミは割れず、カラスは舞い降りてそれをくわえ、追いかけることが難しいところまで飛んでいった。「おお、これがクルミ落としか!」とこの偶然に感謝したものの、疑問も残った。こんなやり方でオニグルミの殻って割れるものなの? 話戻って鉄塔下の話。今日チェックしてみると、やはりクルミ殻が50-60といった数散らばっていた。そのほとんどが割れている。合わせ目からきれいに割れているものもあれば、不規則な割れ目になっているものもある。 先日見た実際の行動の断片と、この鉄塔下の殻の集中の関係は、はたしてどう考えたらいいものか。鉄塔の高さから落とせばけっこう割れるものなのか。それとも道路に落とし、車にひかせ、割れたものを鉄塔に持ってきて食べているのか。どんなカラスがやっているのか。一羽が道路でやったり鉄塔でやったりしているのか……疑問はつきない。そしてできることといえば、相変わらずこうして断片を拾い集めていくことだけだったりする。断片と断片がつながって線が見える日が来るかもしれない。
by narwhal2
| 2006-05-05 20:07
| 鳥類
|
ファン申請 |
||