2006年 10月 16日
Gというお店は地元では誰もが知る農産物直売店である。基本的には農産物なのだけれど、それ以外にもさまざまな食料品、日用品、雑貨、園芸・農業関連物資がところせましと並べられており、いつもお客でにぎわっている。ちょうど今頃は野生キノコ類や巣盤ごとのハチノコ(今年は不作らしくまだ見ていないが)が並び、さらに屋外にはヤギ、ヒツジにはじまって、ダチョウやシカ、ツキノワグマまで飼育されていて、初めて訪れる方はおそらく「これ何の店なの??」と?マークが並ぶこと受け合いである。 そのGが最近、骨董コーナー(こんなのまである)に力を入れ始めた。こわれたバイオリン、古本、古銭、ガラス瓶、薬袋……。いかにもそのあたりの家の蔵から出てきましたといった品々が並ぶ。店に来たら一通りしてチェックしたくなるくらいに品物がある。 先日、この骨董コーナーで初めて「これは買おうか」と思うブツに行き当たった。フタゴヤシ。幅25センチ高さ24センチ厚さ15センチとフタゴヤシにしては小柄だが、しかしフタゴヤシといえば図鑑で見たことあるだけの世界最大のタネである。 飾り物用途だったらしく、本来は凸凹しているはずの表面がかなりの部分まで黒光りするほどに研磨されている。一部穴空きアリ。「おしり」なんて落書きされているところからすると、一般の家庭ではなく、いろんな人に触れる機会のある学校にでも置かれていたのか。 お値段1500円。ちょっとだけ迷う。教員やってたときなら心強い教材になるから即買いだが、今は使い道がない。ところが、誰か他の人に買われてしまう場面が頭に浮かんだら、「そりゃいかん」と思いレジに運んでしまった。 かくしてインド洋セイシェル諸島原産である世界一のタネは、今僕の部屋にある。しばしながめたら盛口氏にでも送ってあげようと思っている。彼なら授業で使うだろうし、よりたくさんの人がペタペタとさわってくれるはずだ。
by narwhal2
| 2006-10-16 20:07
| 植物
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