2006年 10月 26日
昨日、部奈からの帰途、渡場に立ち寄った。以前モズの観察に入れ込んだことがあったが、その舞台となった田んぼ地帯である。ハヤニエでも探していこうと思ったのだった。ハヤニエは梅林にガの幼虫が一つとふるわかなかったので、途中から田んぼ畦のイナゴ捕りに目的はシフトした。 イナゴ眼で田んぼの畦を歩いていたら、草上に見慣れぬ甲虫を見つける。初めてだったがピンとくる。マメハンミョウ。ちょっと前、盛口氏と電話で話していてこの虫の話になったばかりだったのだ。彼は毒のある虫という点で気になっているらしかったが、僕の方はその幼虫が寄生生活をするという面が気になっていた。マメハンミョウの幼虫はイナゴの卵塊にとりつくのである。そして、知らない方には似たような名前ばかりになって申し訳ないが、マメハンミョウといえば、それはハンミョウの仲間ではなく、あのツチハンミョウの仲間でもある。ツチハンミョウファンとしてはマークしたい虫であったわけだ。 後述するように、昨日はこのマメハンミョウ撮影中にトラブルがあって早々に引き上げたので、本日再び訪れてみた。が、成果はまるでなし。マメハンミョウといえば何匹もが群がって草の葉を食べてしまうというイメージだが、成虫の出現期は8、9月とされているから、昨日見たのはかなり後ろにずれこんだ最後の残りくらいの個体だったのだろう。 奇しくもイナゴがらみの新しい視点につながる虫が出現したわけだが、そのつきあいはどうやら来シーズンに持ち越し。持ち越しの相手がたまっていくなあ……。 閑話休題。このブログは自然観察をテーマにしているので、普段はほとんど触れないでいるのだが、久しぶりに機材の話を書きたい気分でいる。そっちに関心のない方、すいません。以下、そんな話です。 昨日、件のマメハンミョウを撮影している最中、常用機材であるニコンD70のシャッターが、前触れも何もなしに突然切れなくなった。シャッターを押すと内部で「カチッ」という、動きたいけど動けないといった音がかすかに聞こえる。液晶に「Err」表示点滅しつづけ。電源オンオフ以外何も操作できず。 「あっ、これダメ」。すぐに重傷とわかる。一年前、まったく同じ10月25日に見舞われた症状と同じだったのだ。しかしここまで日付がピッタリ重なると、偶然とわかっていながらカメラが予定立てて壊れたのか?と疑いたくもなってしまいますね。 これまでいきなりカードを認識しなくなるとか、カード内の画像データが出てこなくなるとか、画像が開けないといったトラブルなら何度となくあり、それをなだめすかして何とか使ってきた。今回もすぐに現場ではあきらめて家にとって帰し、まずはクリーニングし、考えられることはいろいろ試したが症状変わらず。電気的なトラブルとかのレベルじゃなく、昨年同様、シャッターそのものが物理的に壊れたのだと思われた。即刻荷造りしてサービスセンターに発送する。これで2年間で2回目のシャッターユニット交換、となるだろう。 僕はそれほどたくさん撮る方ではないと思うのだけれど、それでもシャッターを押さない日はないというくらいには使ってきた。D70(D70sじゃない)は今時使う人がほとんどいなくなったであろう一昔前の普及機クラスのカメラではある。不満をあげればたくさんあるけれど、それなりに使い勝手のいいところがあり、僕の用途にとっても何とかいけるカメラだったのだ。しかしこの2回の壊れ方にはちょっとビックリしてしまった。銀塩カメラであれば普及機クラスだってこんなサイクルでは壊れなかったはずだ。現代のデジタルカメラがいかにして生み出されているのかが見えてくるような気がする。 D70は修理後も使いつづけるつもりだが、さすがに次の機材へと移行する潮時らしい。それは一年前に壊れたときから思ってたのだけれどね。デジタル時代、カメラボディはレンズつきフィルム同様キッパリと消耗品、そう思わないとつきあっていけないということらしい。
by narwhal2
| 2006-10-26 20:12
| コウチュウ目
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