2007年 01月 04日
年末からの風邪ひきがつづいている。新年というのにそんな今ひとつな中、一昨日は父の暮らす滋賀県へ家族で出かけ、どうせ出かけるならば海に出ようという単純な理由から、帰りに知多半島へと足をのばした。長野という内陸部に住んでいると海はホント遠いのです。
さすがにここまでくると真冬でもそれほど寒くなく、海風さえ吹かなければのんびりと暖かい。さて海といえば漂着物というわけで、いくつか浜を歩いてみたもののめぼしいものは見つからず。カミさんと息子は浜でのんびりするというので、僕は一人で海岸線近くの神社のあたりをウロウロする。 所変われば森変わるで、雰囲気も樹種もまるで異なる林にとまどう。照葉樹林なんてしばらく来てなかったなあ。ドングリからウバメガシがわかってくらいで、あとは??だ。虫を探そうにも植物がわからないとポイントがしぼれず、こちらも成果はサッパリ。 海岸林をのぼりきったところで放棄されたらしきナツミカン畑が広がっていた。ようやく素性のわかる植物が出てきたので腰を落ち着ける。枝葉を見回っているとセミのぬけがら一つ。クマゼミのものだ。伊那谷でも南部ではクマゼミがいるらしいが、うちのあたりではまだ見たことがなく、自力で見つけた初クマゼミぬけがらである。季節柄ボロだけれど、ちょっとうれしい。 今回オッと思ったのはミカン枝葉についていたイセリアカイガラムシ。白いロウ状物質のスカートのような部分が特徴的なカイガラムシだ。イセリアカイガラムシといえば、天敵ベダリアテントウとの関係が有名だが、ちゃんと意識して見たのは今回がはじめて。ベダリアの方がいないかと探したが見つけることはできなかった。イセリアカイガラムシとベダリアテントウの関係は生態学の話で古典的にでてくる有名な例だけれど、日本での推移や現状はどうなっているのだろうか。 このあたりですでにタイムアップ。帰りの車中、話を聞いていると、カミさんたちはその後シュモクザメが打ち上がっているのを見たのだという。ハンマーヘッド、見たかった。すでに遅し。うーん。やっぱりちょっと出かけて、それでいろいろ見てやろうというのは虫がよすぎるんだろうねえ。あらためて自分ちの近くでジックリ見ていくことの大切さを認識した次第。
by narwhal2
| 2007-01-04 16:04
| カメムシ目
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