2007年 07月 25日
朝から高曇り。昨日のような強い日差しはない。 うってつけの穴掘り日和。ハナダカバチの巣を見に行くことにする。 昨日マーキングしておいた巣穴に見当をつけ、まず一つ発掘してみる。地下の穴掘りをするときの常で、まずある程度手前に大きめの穴を掘っておいてから崩していく。ところが、うまくいかない。まだだろうという思ったよりも浅いところで、巣を壊してしまう。それに穴は想像以上に曲がりくねっているようだ。 2つ目は慎重に穴をたどる。ところが途中で行き先を見失う。しかし穴の向かう先あたりで、なんとか部屋にたどり着く。部屋にはまだ丸のままのエモノおよび食べたあとの残骸が詰め込まれており、大きな幼虫が、まるで何だかわがままな子供のように、「エサはどこ?エサはどこ?」とひたすら探っている。ちなみにこの巣では、入り口から部屋までの水平距離23cm、深さ12cmであった。このあともう一つ巣を発掘したが、こちらの部屋は入り口からの水平距離30cm、深さ12cmにつくられていた。 2つ目の巣室の中身をそっくり持ち帰りチェックしてみた。 手つかずのエモノが3匹(現地で見たときには4匹だったのだが、持ち帰る途中で一匹食べてバラしてしまったらしい)。残るはバラバラなパーツたち。さてどうしよう、とながめていて、ようやく気がつく。頭を数えればいいのだ。選り分けた頭部は6匹分。つまりこの巣室には9匹のハエが運び込まれていたことになる。もちろん本来ならば、この後も追加で持ち込まれる(ハナダカバチは子供の成長にあわせてエサを追加で与える)のだろうから、一匹の幼虫が食べるハエの数はけっこうなものになるだろう。 ハエはちゃんと同定できてないが、一匹だけが黒っぽいもので、残りはみな見た目キンバエっぽい緑色光沢のあるハエたち。どんなところで狩りしてくるのやら。 見た目キンバエのカケラ群をながめていて連想したのは、ニューギニアの鳥、アオアズマヤドリ。メスに求愛するにあたって、青い色の品々をたくさん並べた巣をこしらえるという。 ニッポンハナダカバチも負けてませんよ。ホラこんなにグリーンなカケラコレクションになってるじゃない。もちろんそんな意図があって集めてくるんじゃないのだけれど……。 →ハナダカバチ(その3)
by narwhal2
| 2007-07-25 20:15
| ハチ目
|
ファン申請 |
||