2007年 08月 09日
夏はやっぱり冬虫夏草だよねえ。 しかしそろそろフィールドを広げていくこともやった方がいいんじゃないの、というわけで、今日は日帰りで遠出フィールドをしてきた。家から高速で約1時間。そこからさらに下道20分くらい。時間的にはそれほど遠くでもないか……。 ともあれそのK川の渓谷には、一度冬虫夏草目的ではなく行ったことがあって、いい印象があった川だ。盛口氏が行ったときにいくつかの虫草が出たという話も聞いたことがあった。とりあえずのプチ遠出地としてまっさきに浮かんだ場所だった。 それなりに急すぎず、しかし渓流で、まわりの林がなかなかよくて、下草とササがちょっと多いのが難だが、それでも家の近くの川沿いとはかなり違う雰囲気。 今日はこの川沿いおよびここからさらに行ったM湖まわりを探索したのだけれど、全体としてはかんばしくなかった。一日かけて、ウスキサナギタケ、クモ生のもの、そしてもう一つのみ。 しかし、この一つが、あるいはかなりマレなブツかもしれないのである。 沢から少し離れた地面にあったこの虫草の宿主はトンボの仲間。とくれば、それはヤンマタケという冬虫夏草なのであって、埼玉時代にもいくつか見つけている。が、今日のトンボから出る子実体は通常のこん棒状のものに混じってタンポ状の形をしていた。 「これはタンポヤンマタケかもしれん!?」 と見つけたときにえらくコーフンした。 タンポヤンマタケというのは、『原色冬虫夏草図鑑』(清水大典、誠文堂新光社)が出版されたときには、ニューギニアからしか見つかってなかった種類で、その後、日本でも数例発見されたようだが、つまりはそのくらいの珍種の虫草なのである。 もちろん、形状だけでは判断できない。成熟を待って胞子で同定なんてことが必要だろうから、この先は僕の手に負えない。しかるべき方に届けて見てもらわねばならない。 全体の収穫は少なかったが、いやいやこれだけで十分でした。ハイ。
by narwhal2
| 2007-08-09 22:11
| 菌類
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