2005年 11月 06日
中央アルプス登り口といったあたりに位置するちょっとした公園でシャクガの幼虫を見つけた。このあたりの標高がちょうど紅葉してきており、見物客もチラホラだったが、この幼虫が気に入ってしばししゃがみ込む。
幼虫は植裁のシラカバ幹にいてエッチラエッチラとシャクトリムシ的ムーブメントを見せていたのだけれど、シラカバの白い樹皮の上でのその動きはまあ目立つものであった。後に、近くに落ちていたシラカバの細枝を拾い上げたときになってようやく、彼の擬態ぶりがわかった。その赤褐色の色合いといい、散在する白い点といい、ちょっと皮がめくれたようなヨゴシといい、見事という他なかった。こういう幼虫は見ててホント楽しい。 さて問題はその正体。特徴は、ゴマダラチョウあたりの幼虫を思わせる角のような頭部の突起で、手持ちの図鑑ではトビモンオオエダシャクの幼虫にあてはまる。が、記述には食草の欄にシラカバが入っていない。それにもまして気になったのは、活動時期のこと。トビモンは7月下旬〜9月に老熟して土中で蛹化、早春に羽化ということになっていて、しかもこの幼虫は体長75〜90ミリと長大であることで有名なシャクトリムシだ。件のシラカバ産シャクガ幼虫は、11月初めの今、体長38ミリしかない。近縁の幼虫にこのような頭部を持ったものがいるかどうか手持ちの図鑑では調べがつかず。よっていまだシャクガの仲間幼虫。
by narwhal2
| 2005-11-06 18:45
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