2005年 11月 25日
ツヤツヤとした光沢のある卵を大事に背負っているこの小さな虫は、新手のコオイムシの仲間、なんてことはない。クリオオアブラムシだ。この季節、あちこちのクリやクヌギなどの幹にこのクリオオアブラムシが集結しつつある。 いつも家の裏にあるクリの木に集団が見られるのだけれど、今年はまだ見つけていない。かわりに今日歩いた大田切の林では、日当たりのいいクヌギの低木根元にそれこそビッシリと集まっている。 中にはオスもいて、メスと交尾しようとしているが、圧倒的にメスが多いようだ。メスたちはもう少しスペースを有効に使えばいいのに、と思ってしまうほど、なぜかギュウギュウに身を寄せ合うようにして自分の位置を定め、そこで越冬用の卵を産んでいる。したがってけっこうな数のメス背中には、冒頭のごとき卵背負いメスが出現する。このメスは、他のメスの卵を三個産みつけられてもきっと移動することなく自分のポジションにとどまっていたのだろう。 これだけ高密度であれば幹は真っ黒に見え、ぼんやり歩いていた僕にも気がつかれたくらいであって、おそらく捕食者なり寄生者はすぐに気がつくことだろう。が、まあこれだけいれば全滅することはないだろうなあと思わせる数ではある。 →クリオオアブラムシ
by narwhal2
| 2005-11-25 17:18
| カメムシ目
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