2006年 01月 11日
いくつかの林でしゃがみこみ、落ち葉めくり。
まずは東伊那の段丘斜面にエゾエノキがたくさん生えているのを見つけたので、その落ち葉だまりで行った。ゴマダラチョウ、オオムラサキの幼虫がほどなく見つかり、その他、ワカバグモ、エサキモンキツノカメムシといった冬の落ち葉界の常連が顔をのぞかせる。 腰が痛くなったところで大田切のクリ林へ移動して再び落ち葉めくり。毎年そうなのだけれど、なぜかここのクリ林落ち葉層にはマエマワリと勝手に呼んでいるヒゲナガガ幼虫のポータブルケースがよく見つかる。加えてここでもエサキモンキツノカメムシ。小さなウンカの仲間やユスリカの仲間は見つけたとたん動き去ってしまった。 腰が「ううう……」と痛くなってくるころ、このクリ落ち葉下で二つの卵との出会いがあった。一つは黒っぽい卵塊でカメムシの仲間のもの。光沢があって拡大してみるとなかなか美しい。以前どこかで見たことがあるような気がするのだが、具体的なことが思い出せない。いずれにしろそのときも種類はたしかめられなかったままのはずだ。 もう一つはヤスマツトビナナフシの卵。こちらは幾何学模様の浮き彫りの入ったツボのような独特な形をしている卵だが、大きさは二ミリほど。ヤスマツトビナナフシは飼育していると、この卵を一日に数個というペースでポトン、ポトンと産み落とす。だから野外では林床にこの卵がたくさん落ちているのだろうなあと思いながらも、この大きさだ。野外で見ることはまずないだろうと思っていた。それが見つかったから自分でもビックリしてしまった。土の上だったらまず気がつかなかっただろうが、めくった一つ下の落ち葉にチョコンと乗っかっていたのだった。えらく小さな出会いではあるけれど、これが僕の今日のベストの出会い。
by narwhal2
| 2006-01-11 17:33
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