2006年 04月 17日
春になったらやってみようと思っていたこと。ナミテントウの斑紋調べ。ナミテントウの斑紋には各種変異のあることがしられていて、基本的には二紋型、四紋型、斑型(黒地に赤い斑紋)、紅型(赤地に黒い斑紋)の四つだが、それぞれにも細かなバリエーションがある。で、これら斑紋のバリエーションをたくさん集めてみたい、そう考えるときに思い浮かぶのが集団になって越冬したり、晩秋に集まったりしているところ、となる。が、秋冬でなくても集団している場合のあることに昨春、気がついた。 中曽倉の田んぼわきにある小さな墓地。その土台の石組みにナミテントウが群れているのを見たのがちょうど昨年の今日4/17だ。おそらく石組みの中で集団越冬していたのが出てきたところといった具合だった(左画像は昨年のもの)。 それからちょうど一年。ちょうど天気もよくなって暖かくなりそう。今年もあそこにナミテントウ群れはあらわれるのか、そんな期待を抱いて中曽倉に向かった。件の石組みを見れば、予想はあたって、ナミテントウたちが石組みから越冬を終えてこれから出てくるといった具合だった。どうやらここは彼らにとって安定した越冬場所となっているらしい。 今回はその斑紋の割合も知りたかったので、外に出てきているものを一匹ずつ撮影しつつ斑紋型ごとにカウントしていく。ナミテントウたちと格闘すること半日余り。思惑よりもずっと時間がかかってしまったが、何とか目的を果たすことができてホッとする。 結果……二紋型69匹(61.6%)、四紋型22匹(19.6%)、斑型2匹(1.8%)、紅型19匹(17.0%)、計112匹。これが今回のナミテントウ斑紋型の割合。 これらナミテントウの斑紋型の出現頻度は地域的に異なり、紅型は北に行くほど多く、南に行けば少なくなるとされる。で、それは南北に長い伊那谷の中でも変化があるという(「中央アルプスと伊那谷の自然」信濃毎日新聞社)。またこの本には、諏訪地方で40年くらいのあいだに二紋型が増えてきた、なんてことも紹介されている。 こういうもととなるデータ集めというのは作業としては単純。でもいざやるとなるとけっこう大変、ということを実感する。とりあえず今回の出現頻度が、調べるときのモノサシにはなってくれそうだ。
by narwhal2
| 2006-04-17 21:10
| コウチュウ目
|
ファン申請 |
||