2006年 05月 09日
全国的に似たような感じのようだが、ここ伊那谷も「あ、暑ッ」と思わずいってしまいそうな陽気がつづく。しかも今日はとりわけ風が強く、木々の葉や枝がバサバサ、ユサユサと揺れている。体感気温が下がるとはいえ、小さな虫を探索したり、撮影したりには困難な日。
だが生きものの気配はここにきて急速に濃くなってきたようだ。オトシブミの仲間でいえば、ヒメクロ、カシルリ、ナラルリ、ヒゲナガ、ウスモン、リュイスアシナガ、コナライクビチョッキリ、ミヤマイクビチョッキリといった顔ぶれが昨日今日でお目にかかれた。他のオトシブミたち出現も時間の問題だろう。 さて、今日のトピックは大田切のヤナギ枝で出会ったミミズク幼虫。ミミズクというとフクロウの仲間を思い浮かべる人の方が多いと思うが、こちらはカメムシに近い仲間の方のミミズクでその幼虫。出会ったのは今まででも2回ほどだったと記憶する。それほど個体数の少ない虫とはちょっと考えられない。何よりも、木にへばりついているとその平べったい体型と質感で隠蔽効果がかなり高く、単に見つけていないという話だとは思う。 顔なども含め形態がかなりユニークでありぜひおつきあいしたい虫なのだが、その暮らしぶりとなるとさっぱり知らない。「昆虫III」(学研)を見ると、成虫が7月ころあらわれ、成虫越冬であり、クヌギなどのブナ科植物が寄主、などとある。成虫越冬というところには引っかかりがある。今の時期に幼虫が出ているのだから、そうすると年2化なのかもしれない。 こういうたまに出会うくらいの接点の虫というのが実に多い。どこかでその暮らしぶりに触れる時間がやってくるだろうか。
by narwhal2
| 2006-05-09 20:35
| カメムシ目
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