2007年 01月 20日
今日は台城の林でとある越冬昆虫探しをこころみていたのだけれど、見事に空振りに終わる。一度も見つけたことのない相手はやはりなかなか手強い。
早くも気の弱さを発揮して散策モードで歩いていると、斜面下方にアカマツの倒木がいくつか見えた。そういえばこの林では別の機会にオオゴキブリを一度だけ偶然に見つけていて、生息していること自体も以前シカタ氏から聞いて知っていたが、まだまともに探索したことはなかった。 高台にあるこの林は天竜川に面していて、そこに向かって下るというかほとんど落ち込むといっていいくらいの急斜面にアカマツが点在しており、その環境が以前はじめてオオゴキを見つけた下伊那の林のとても似ていることに思い至り、この急斜面を下ってみることにした。 地面から下に向かって倒れ浮いたアカマツ朽ち木の樹皮をめくると予想はあたった。ハエの仲間数匹、アキタクロナガオサムシ、ニジゴミムシダマシの仲間、ヤマトゴキブリ越冬幼虫とともに、お尻出っ張りプロポーションが特徴のオオゴキブリ若齢幼虫が何匹もかたまってあらわれた……。 と、本来ならばここで朽ち木の様子も含めて生態写真を紹介したいところなのだが、久しぶりのオオゴキ幼虫集団を目にしたこの直後、僕の視界は急転してしまったのである。 さっきも書いたように、ここはちょっと気を抜くと転落していくほどの急斜面で、オオゴキとの出会いで足下のことを忘れてしまったのか、気がつけば僕は自由落下状態に入っていた。あるのは足の裏に何もないという感覚のみ。ああ……となぜか冷静に落ちていく途中で、視界左手に細めのシラカシの幹が見え、瞬間的にそれを抱え込み、僕の落下は止まった。 見上げると5メートルほども落下したらしくアカマツ倒木が遠くに見えたが、体はほとんどどこも痛くない。奇跡的。普段フィールドで無理をすることなどないが、今回は危ない橋、であった。 戻ってみるとオオゴキ幼虫たちはすでにモゾモゾと動き出しており、現場から連れ帰るので一杯一杯。おちついて数えると彼らは9人兄弟であった。彼らを飼育棚の住人に迎え、経過をじっくり見てみようと思っている。そんなわけで今日の画像は家での白バックのみ。 →オオゴキ探検隊(その2)
by narwhal2
| 2007-01-20 17:17
| ゴキブリ目
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