2005年 02月 06日
午後少しだけ大田切の林を歩く。野生下でのコブハサミムシの状況などうかがおうと思ってここへ来たのだが、日当たりのいい部分は何とか雪が消えていたので、ついでに落ち葉めくりをしていくことにした。しばしめくったがホソヘリカメムシ一匹とふるわなかった。そろそろきりあげようかというころ、久々にドキッとするものがあらわれた。
最初はその色彩と質感が背景の落ち葉にとけ込んでいたために全体がよくわからず、しかし何者かがいる、という感じだけがした。ジッと目をこらせば、オッと思わずつぶやくほど大きなアリジゴク。頭部から伸びるえらく立派な大アゴ。クワガタ並に人気が出てもおかしくない。それも入れると体長は23ミリもある。 つねづね思うのだけれど、困るのはこういった画像では大きさが伝わらないことである。もし手元に定規があれば23ミリを見てみてほしい。手近に定規なんかおいてないわい、という人のためにあれこれ計ってみたら、ちょうど僕の左手小指第一関節の長さが23ミリだった。まあとにかく、それくらいボリューム感あるアリジゴクが落ち葉下からあらわれたのだ。 その後も落ち葉めくりするがどうも集中できない。さきほどのアリジゴクが気になってしょうがない。むろん砂にすり鉢状の巣をつくるいわゆるアリジゴクではない。ただこの形態だからアミメカゲロウ目のどれかだ。とすると徘徊性のウスバカゲロウのどれかだろうか。僕にとってこの仲間はあまり近しいグループの虫ではない。 どうにも気になったので早々に引き上げ、図書館に寄って「アリジゴク観察事典」(偕成社)」を借りて帰る。ページをめくっていけば、ああなるほど、これはツノトンボの仲間の幼虫のようだ。 ツノトンボの仲間は日本に4種。そのうち沖縄にいるオキナワツノトンボをのぞくと、可能性があるのはキバネツノトンボ、ツノトンボ、オオツノトンボの3種。このあたりで観察したことがあるのはキバネツノトンボだけだが、他の種類がいてもおかしくはない。今日のところの正体調べはここまで。種類も気になるが、この姿でどんな虫を捕食しているのかといった暮らしぶりも大いに気になる。
by narwhal2
| 2005-02-06 18:24
| アミメカゲロウ目
|
ファン申請 |
||